
Buruno Munari 北九州市立美術館分館
リバーウォークの北九州市立美術館アネックスでブルーノ・ムナーリによる大規模な回顧展を見てきました。20世紀初頭のイタリヤの未来派の影響なんでしょうね。伝統的な絵画形式にとらわれないで、いろんなジャンルに活動をしていて、一言では言えないのです。
まず、最初に目にするのは、会場の入り口に天井から吊された細い針金のようなメタルのメッシュで構成されたオルガニックな作品です。会場の送風でゆらゆら揺れていて、ライトに照らされ、壁に透明感のあるかげろうの様なオーバラップしたシルエットはしばらく目を奪われました。そのモビールに関してですが、Alexander Calder が先に制作したのかはっきりしませんが、イタリアの未来派でKinetic sculupture として、Useless Machines「役に立たない機械」という名目でデビューしたみたいですね。厳密に言えば、グーグルでチェックしたのですが、Kinetic sculptureはロシアの構成主義 Aleksandr Rodchenkoが最初に手がけたみたいです。展示作品の中ではTypographyによるコラージュはとてもレイアウトのセンスが良くて気に入りました。それに、子供の絵本制作にも携わりイラスレーターとしての素晴らしい才能を発揮しています。またラバースタンプでアートするようなキットを販売を試みたり、誰でもアートを楽しめるコンセプトとして素晴らしいアイデアと思いました。
最後に、僕自身が感じたことですが、デザイナーなのか美術家なのか一言では言えない多彩で子供のような茶目っ気がありユーモアに溢れた芸術家、それがブルーノ・ムナーリていうことでしょう。森山安英先生に続き素晴らしい回顧展でした。これからもこの様な素晴らしい企画をしてほしいと思います。

